「32のさくらんぼ」
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サイズ19.3×19.5(63.8×53.9)cm
素材紙にカラーメゾチント
備考額装
マージンにサイン
『浜口陽三全版画作品集』#160(中央公論美術出版、平成12年)掲載
昭和54年作
少々ナミ
作品番号A2-95-412
作品解説
浜口はさくらんぼをモチーフとする理由に、その特有の赤色による「シュパンヌング」を挙げています。シュパンヌングとはバウハウスにおいてカンディンスキーが講じた造形理論で、画面にポイントをつけ、視線を集中させることをいいます。深い黒や青と対比されてより鮮烈に煌めくさくらんぼは、どこか艶かしさも感じられ、見る人を惹きつけてやみません。
浜口 陽三(はまぐち ようぞう)
明治42年(1909)和歌山~ 平成12(2000) 版画家。東京美術学校彫塑科に入学。梅原龍三郎の助言により、中退し渡仏。第二次大戦により帰国し、戦後本格的に銅版画制作を開始する。昭和28年に再び渡仏し、カラーメゾチントという銅版画技法を独自の解釈から開拓した。繊細で静謐な作風でぶどう、さくらんぼなどの静物を得意とした。サンパウロ・ビエンナーレ版画国際部門での最優秀賞受賞をはじめ、国内外で多数受賞。勲三等旭日中綬章受章。
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