2004-12-27日本美術そうだったのか通信
Vol.32 読者の声紹介

□■□■  「日本美術そうだったのか通信」 Vol.32
発行 有限会社アートオフィスJC・秋華洞
http://aojc.co.jp/  アートオフィスJC
http://www.syukado.jp/ おんらいんぎゃらりい秋華洞
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<本マガジンの説明>
日本美術の鑑賞界のホットニュース、古今国内東西の作家のエピソード、美術業界
裏話など、日本美術をより楽しむための情報をお届けします。
アートオフィスJC・秋華洞提供。
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こんにちは。
アートオフィスJC 田中千秋です。

今回は、発行がちょっと遅れましたが、本年最後の配信になります。

本年中は色々お世話になり、ありがとうございました。今後とも、ともに発展し
ていきたいですね。

☆☆★☆☆★☆

ところで、みなさん、年賀状はどうなさいますか?

ウチの会社は、「会社」としての年賀状は、原則として、やめてしまいました。
出すつもりで700枚ほどハガキを買いに行ってもらったのですが、ドタンバで
ストップをかけました。

宛先や内容など準備を進める中で、ふと、「この行為にどれほどの意味があるの
だろうか」という思いにとらわれたのであります。

弊社会長のオヤジ殿は、「年賀状なんて意味なーい、フン、来てるな、ポイだ」
などと側でしきりに繰り返しますので、その反復サブリミナル効果も多大な影響
を与えました。

でも、確かに、多くの会社から綺麗に印刷されている年賀状が届きますが、さし
て「感動」することはありません。下手したら「ポイ」ですね。

心の動く、あ、嬉しいな、という会社年賀もあり得ると思いますが、うーん、
どうなんでしょう。同じ労力・時間を別のコミュニケーションに回した方がいい
ような気も致します。

ということで、「会社」として、ハガキの年賀状を出すのはやめました。皆
様には、このメールマガジンにて、「お年賀」のご挨拶をさせて頂こうと思
います。

そして、よりいっそう、あなたに、心のこもったご挨拶を差し上げられるように、
努力していきたいと思っております。

悪しからずよろしくお願い致します。

(会社の年賀状、出すべきか出さぬべきか、あなたの一票、お待ちしております。
このメールへのお返事で結構です。)

——————————————————(商品のご紹介)
今日の一枚 「 武者小路実篤『紅蜀葵 』」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/size/kake_s/B04-003.html

紅葉葵とは、こうしょっき、とか、モミジアオイ、と読むようです。私は初めて
知りました。夏に咲く花。徳川時代末期に伝わり、夏の季語となっています。
(実物写真はこちら)
http://www.iz2.or.jp/hana2/main2_sub103.htm

武者小路実篤は、こうした素朴なスケッチ風の日本画をたくさん残していま
す。またしばしば、心温まる画賛がそえられています。

軸装のこの作品は、絵がスッキリしているうえ、美品です。

価格   300,000円(税込)
作品は一点限りですので、ご用命はお早めにお願い致します。また、売り切れの
際はご容赦下さい。

(このほか、実篤にかんしては、現在額装の品が二点ございます。おんらいんぎゃ
らりいにはまだ載せておりませんが、ご興味のある方は、お問い合わせ下さい。)
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※※ミニニュース
—-美術の知識がなくても、事務の経験しかない
というあなたでも、歓迎します。—-

アートオフィスJC・秋華洞では、新人社員を募集しております。ただ単に、
「好きだから」「興味があるから」「美術の世界を覗いてみたい!」という応募
動機だけでも構いません。

日々の接客からHPの更新などなど、今のメンバー(会長・社長・パートさん)で
は手が回らなくなってきました。そのため、1名の方を社員でお迎えしたいと考
えています。じっくり長く働いてください。あなた次第で、美術の知識や人脈も
広がります。

●ワード・エクセル必須
●運転免許があることが望ましい
●Photoshop,HP作成の経験がある方歓迎
●美術の世界に興味のある方
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読者の声の御紹介
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今日は、これまでお寄せいただいた読者の声を紹介してみたいと思います。

先ずは東京のMさん。
> このメルマガ、とっても楽しく拝見しています。
> 正直、美術品(とくに固有名詞)にはさっぱり知識がないのでたいていは
> チンプンカンプンなんですが、今回の「真贋について」はおもしろかった。
> 週1でも十分大変だと思いますが、継続は力なり!ぜひがんばって
> 続けてくださいね。
> (ホリエモンも、ブログをやってなかったらあそこまでの知名度
> には達しなかったのでは、と思う。)

ありがとうございます。

私も、人気メルマガを色々読んで、少しですが、メルマガ道を研究しています。
最近思うのは、メルマガには「ユーモア」が必須、ということです。それとなる
べく「易しく」かくということ。

もしかしたら、「真贋について」は、それがうまくいった、ときもあったのかも
しれません。

メルマガに限らず、コンピュータ画面の文章は、やはり、読みにくいと思います。
ですから、なるべくわかりやすく、読みやすくないと、目を通す気にならない。

なるべく、肩の力を抜いて、かるく、書いていきたいと思います。

また、「真贋」や、ものの「値段」というテーマは、ものごとの本質を考える上
でも、スゴク面白いテーマなので、これからも、探っていきたいと思います。

> (ホリエモンも、ブログをやってなかったらあそこまでの知名度
> には達しなかったのでは、と思う。)
ブログで有名になれるかどうかはわかりませんが、さしあたって、チョットは信
用と親しみを感じてもらえればと思っています。

ブログ「秋華洞丁稚ログ」は、
http://blog.livedoor.jp/syukado/
かなり出たとこ勝負で書いています。これは面白いのかなあ。

これについては、案外読んでいただいているようで、「忙しそうだね」とか「売
れたの、よかったね」とか声をかけられます。日記のように書いているので、失
言・誤解が恐ろしいところですが。。

面白いかも、と思った方、是非「コメント」をつけて下さいね。
「ブログ」には、「コメント」や、自分のブログに引用する「トラックバック」
という機能があります。何か感想がありましたら、ぜひ「コメント」をクリック
して、ご意見を書き込んでみて下さい。

次は名古屋のatatさん。
「そうだったのか通信」vol.20<真贋の森・ラグーザ玉>へのご感想です。
http://backnumber.cbz.jp/mmz/backnumber/h4vn/2004101320_2562937807295876.txt

> 贋作の森のお話、面白かったです。
ありがとうございます。

> 蚤の市なんかで常に出土物の贋作を売ってる露天商が居ましてね、
> 同業者の人達や蚤の市の常連の人達はみんな贋作だって知ってるんですけど、
> けっこう一見の学者や学芸員等は引っかかっちゃうみたいなんですよ。
> 陶辺とかそういう細かな物なので、大問題にはならないようですけどね。
なるほど、だけど、引っかかる事を通して、画商も、学者も、そして一般のお客
様も、たぶん成長するのだと思いますから、まあ仕方ないかもしれませんね。専
門家、と言われる人がひっかかることも。

ただ、間違ったことを、アカデミズム的権威やマスコミの先走りで、どーん、と
押し出しちゃうことが起きるとすると、怖いことですけれど。(色々事件はあっ
たようですね。)

> それで、その贋作達はどんな人が作ってるんだろうって、ちょっと気になってたんですけどね、
> 業者の人と雑談してたらその話題になった事が有って、
> 「ああ、ありゃ本人が作っとるんだよ。有名な話だ。誰も表立っては言わんけどな。」
> ってなんかドラマチックでもなんでもない種明かしをされちゃってですね、
> それを聞かされてからその贋作達を見てみたら、確かに素人仕事だなあって、
> それまでは素人仕事だと気が付かなかった自分が不安になりました(笑)

いやー、まー、ほほえましいことですけどねえ(笑)。

私どもは「掘り出し物」ねらいの行き方は、止めた方がいいと思っているので、
まさに「発掘もの」関係には手を出さない主義ですが、たとえば「埴輪」出土の
近くでは、おととい作ったような「埴輪」がもっともらしく売られている、なん
てなことを小耳に挟んだことがあります。

さもありなんの話ですが、だけど、「夢」がありますよね。<発掘>には。エラ
ソーな事ばかり言っていないで、蚤の市関係も、眺めに行ってみようかしら。で
も、どうせ掘るなら、自分で掘った方が面白いと思います。

> それを聞かされてからその贋作達を見てみたら、確かに素人仕事だなあって、
> それまでは素人仕事だと気が付かなかった自分が不安になりました(笑)

実はですね、私どももこの一年で何回か、そういうことに遭遇致しました。「目
利き」を自他共に父も認めてますが、正直、そういうことは起きることがありま
す。買い取り査定に伺ったお客様の家に、さりげなーくころがっているのですね、
こうしたものが。

お客様のプライバシーにふれますので、ここでは、内容の詳細は言えませんが、
「えー、これが贋作?!」と、思うような、よーくできた作品があることは事実
です。

まあ、大丈夫だろうと思うものでも、少しでも不安がある作品で、所定鑑定人が
しっかりしている場合は、鑑定を得てから買い取りさせていただきますが、期待
に反して、「駄目」なケースがあるのです。

大丈夫だろう、と思った作品でも、否定されたそれを、もう一度眺めてみると、
「なるほど、これはいけない」、という点が浮かび上がって見えてきます。やは
り全てのジャンルにわたって目利きのプロは存在しませんから、そうした意味で
は、一生が勉強です。

だけど、事実は、またそれが本物だったりして。。。?!

真贋の世界は、まさに「森」ですね。

お客様を不安にさせるようなこと、言ってもいいのかしら(汗)。。。

私どもでは、所定鑑定人のいる作家作品については、真筆保証しておりますので、
ご安心下さいね。

最後に、先日、このメルマガを通して知り合った、研究者の方が私どものオフィ
スに遊びに来てくれました。まだお若い方なのですが、その見識の広さ、聡明さ
に驚きました。

「日本美術応援団」の団長であり、深い見識とともに洒落のわかる美術研究家・
山下祐二氏も素敵ですが、日本美術のすばらしい研究家がこの国にはこれからも
育ちつつあるのかも、という嬉しい予感が致しました。

(日本美術応援団はこちら)
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31347950

僕も勉強しなくっちゃ。

さて、今日はこれで終わりです。次回の「そうだったのか通信」は来年の発行に
なります。繰り返しになりますが、昨年中はお読みいただき、またさまざまにお
世話になり、ありがとうございました。

日本美術は「面白い」です。その面白さをみなさんと共に探検しながら、あたら
しい「発見」をしていきたいと思います。

来年も、よろしくお願いします!

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※ミニニュース2
年末年始について
弊社は、12月28日から1月5日までお休みをいただきます。
原則としてこの期間にいただいたご連絡のお返事は、年明け6日以降にさせてい
ただきます。
と、申しましても、休み期間中にも、私は事務所で仕事をしたり、自宅でメール
チェックなどはしておりますので、御用のある方は一応連絡してみてください。
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ご意見、お待ちしています。このメールへの返信で私に届きます。
あるいはこちら⇒chiaki-magazine@aojc.co.jp
投稿いただいたメールは、本メルマガに掲載する場合があります。匿名希望の方、
掲載はお困りの方はその旨お書き添え下さい。
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東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル7F
代表取締役 田中自知郎・田中千秋
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主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。

近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
対応致します。

弊社は平成15年に設立、平成16年に開店致しましたが、50年近く美術業界
で活躍した代表・田中自知郎が息子・田中千秋と共に新たに設立致しました。

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