KOGEI Art Fair Kanazawa
2024年11月29日(金)〜12月1日(日)
秋華洞では10年前から「美人画」の現代的復活に焦点を当てて展覧会を開いてきた。
ひとつには松園、清方、深水、夢二、甲斐庄など多くの星を輩出した「美人画」の系譜へ光を当てなおすこと、もうひとつは現代日本画家である池永康晟が孤独に提唱し続けた「指派(ゆびのは)」、すなわち「人を描く」という素朴で根源的な彼とまだ観ぬ作家たちの衝動と運動に寄り添うことであった。
秋華洞が今回とりあげる5人の現代画家たちは、「日本画」という一応のプラットフォームと、女を描くという主題を共有しながら、まったく異なる世界観を示そうと現在進行系で格闘している者たちである。
「美人画」と言いながら「美人画」とは必ずしも言えない画家もいる。だがそれでいいのである。
かつての「美人画」の愚直な復活を目指す者もいてもそれはいいだろう。だが、今日的な意味で女たちを描くことの意味自体をそれぞれが問い続けること、それが、本当の「美人画」の復活であると考えている。女を描く現代の画家たちの中で、とくに今回は選りすぐった者を提示している。今日的な「美人画」は何をやろうとしているのか、どこに行こうとしているのか、今あなたの感覚で見定めていただきたい。
展示作家:池永康晟 岡本東子 中原亜梨沙 大竹彩奈 蒼野甘夏