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「静澄」
作品解説
まだ水族館も少ない時代、ときに潜水してまで魚の遊泳を捉えようとした画家が、麥風です。本作においても鮒が水流に舞い、背びれがゆらめき、少し伏せた状態など、水の質量さえ描ききるような、画家の細かな観察が見て取れます。表装には画題に合わせた流水紋の裂が用いられており、あたかも水面から覗き込むように、軸全体で作品を楽しめる一幅となっています。"
大野 麦風(おおの ばくふう)
おおの・ばくふう 明治21(1888)東京~昭和51(1976) 画家。長原孝太郎のもとで洋画を学び、太平洋画会、白馬会で活躍。のち日本画に転向し、第1回帝国美術院展覧会で入選。魚の生態観察、描写に優れる。代表作『大日本魚類画集』では原画を担当し、「原色木版二百度手摺り」と謳われる色鮮やかな木版画を手掛けた。
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秋華洞
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2024「夏号」
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