〒104-0061
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「京都上賀茂社前」
作品解説
大きくとった近景と遠景を点景人物でつなげ、自然と人の営みの共存を描く石川作品の特色がよく現れた作品です。石川は台湾での教員を辞し日本に帰国した後、鮮やかで明るい色彩と軽やかな筆致によって日本の風景を描くようになり、四季を有する祖国の自然美を還暦を超えてから再発見したといいます。墨色に近いサインと朱印の使用も、晩年における日本の伝統への接近を示しているのでしょう。
石川 欽一郎(いしかわ きんいちろう)
いしかわ・きんいちろう 明治3(1871)静岡~昭和20(1945) 洋画家。逓信省東京電信学校卒業後、大蔵省印刷局入社。水彩画を独習し、明治美術会に入会後、小代為重、浅井忠、川村清雄に洋画を学び、アルフレッド・イーストの指導を受ける。明治期の水彩画の先駆者であり、風景画を得意とした。大正13年に台湾に渡り、台北師範学校(現:国立台北教育大学)嘱託として美術教育の普及に務め、台湾水彩画会を創立し、台湾美術展の審査員などを歴任する。光風会会員、日本水彩画会会員。
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秋華洞
Vol.76
2024「夏号」
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