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作品解説
鹿は「禄」の字と中国語で音通することから、古くより吉祥画題として描かれてきました。また、淡彩ではありますが青や緑を施した青緑山水も、時に福徳的な意味を持ちます。一方本作の魅力は鹿の鳴く声が聞こえてくるような叙情性でしょう。 八宗兼学と評された文晁によって、中国的な祥瑞モチーフが和歌の世界に融合した一幅です。
谷 文晁(たに ぶんちょう)
宝暦13(1763)~天保11(1841)。文人画家。狩野派を皮切りに、南画・洋風画・大和絵など幅広い画派を修め、「八宗兼学」と言われる独自の画風を確立。のち田安徳川家に仕え、松平定信の元で実績を積む。関東南画の泰斗として名を広めた後画塾・写山楼を開き、渡辺崋山・立原杏所など多くの後進を育成。晩年には法眼に叙された。
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