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「上ヶ汐」
作品解説
出世魚として知られるボラは堅山が好んで主題とし、さらに上潮は時折作品に名づけられており満ちてくる潮を表すと同時に物事が上向きに進む動きを指す言葉で、縁起の良さが重ねられています。画面全体に濃淡をつけて群青がかけられ、ボラの胴が青い水に見え隠れする様や陽光がさす水面の煌めき、そうした揺らぎが印象的な作品です。
堅山 南風(かたやま なんぷう)
明治20(1887)熊本~昭和55(1980)静岡 日本画家。23歳の時に上京、高橋広湖の門下となる。文展出品作《霜月頃》が2等入選、その後日本美術院に出品、入選を重ねる。肖像画連作で独自の画境を深めるなど、伝統の枠にはまることなく常に新しさを求め続け、晩年も意欲的に数々の名作を残した。日本美術院同人。文化勲章受章。
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秋華洞
Vol.76
2024「夏号」
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