□■□■ 「日本美術そうだったのか通信」 Vol.103
発行 株式会社 秋華洞
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秋華洞提供。
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もくじ
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・あいさつと、カタログ冬号
・美術品買い方ガイド その3
・365日懸賞再開!
・冬カタログ予約
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おはようございます、秋華洞 田中千秋です。
今日は自宅でこれを書いています。雨脚は強くなるばかりで、少しコワくなるような天気です。
先週はメルマガが発行できず大変失礼しました。
次号カタログ、「秋華洞」冬号Vol.7の編集に既に入っております。
次号はなんと130点を超える作品が集まっています。今度のカタログは、テー
ブルの上に「立つ」ことでしょう。こんなになってしまって良いのだろうか、
とも思いますが、やはり、たくさん載っていた方が選ぶ楽しみがあるというも
のではないでしょうか。
次号カタログ掲載の「そうだったのか通信 エクストラ」は「蒐集の達人に聞
く 第三弾 インタビュー」の予定です。実は今週実施予定。いつもバタバタ
取材しているのが恥ずかしいですが、今回も強く主張をお持ちのコレクターに
なる予定。乞うご期待です。
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★★★ 美術品の買い方ガイド その3 ★★★
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美術品買い方ガイドの第三弾を久しぶりに書いてみたいと思います。
美術品買い方ガイド その1
http://www.syukado.jp/sodatta/archives/2006/05/vol88.html
美術品買い方ガイド その2
http://www.syukado.jp/sodatta/archives/cat18/cat155/
美術品を買う、ということを貴方が思い立ったとします。では、どこへ行った
ら買えるのか。案外、わからない、というのがフツウではないでしょうか。
あるいは、いろいろ手段がありそうだが、どこへいったらトクなのか。快適なのか。
これも難しい問題です。絶対にコレが正しい、という回答はない。
そこで、買う、というときにそれぞれの人が用意する「ものさし」として、下
記の3プラスワンを用意しました。
そのうち、前回の連載では、ものさし「1」「2」について説明しました。
ものさし1 時間
ものさし2 リスク
ものさし3 価格
(ものさし4 快適)
次は、ものさしの三番目、「価格」について。
同じ商品なら、なるべく安く買いたい、というのが人情です。だから、価格は
安ければ安いほど良い。当然でしょう。
いえ、違う見方があります。高く買ったから意味がある。高級店で、当然言い
値で買ったから、意味があるのだ。ヘンテコなバッタ屋でさえないオヤジから
買ったんじゃあ、ダイナシだ。いわば俺は気分を買ったのだ。
そういうことだってあるでしょう。ヨノナカが景気回復は途上、なんてニュー
スで言っていても、土日に銀座ブランド店に行くと、数百万の腕時計が、どん
どん売れているのを目の当たりにします。同じものをディスカウント店でも買
えるのかも知れませんが、そこにはない楽しみがあるのでしょう。
あ、話しが前に進んでしまいました。ここでは「ものさし4 快適」の話しも
絡んできてしまいます。
さて、ものさし「1−3」は、じつは要するに商品の購入、という際にポイン
トとなる、三つの「コスト要因」を表わしています。
時間という、コスト。リスクという、コスト。そして、価格はモロにコストで
すね。
お買い物は、たいてい、この3つの要素を勘案して、人は実行しているはずで
す。とくに、美術品など、状況によって、価格にややブレの大きいように見え
る商品については。
「ものさし4 快適」に上の方で、(かっこ)をつけたのは、これが1−3のコスト要因とは異なるためです。むしろ、この要素は、商品ソノモノにつく付加価値のことといえるでしょう。
つまり、誰から買うのか、どこで買うのか。美術品は、まさに嗜好品ですから、
不愉快なオモイをして買おう、という人は少ないはずです。素敵な場所で、素
敵な人から買う方が、嬉しい、というのが人情でしょう。ブランドモノを銀座
の本丸店で買おう、という気持ちは当然そういう事でしょう。あるいは自分を
一番大事に扱ってくれる店で買いたい、ということともいえると思います。
この4つの尺度を使って、さまざまな購入場所、方法を考えてみましょう。
(この項は不定期に連載します)
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■■■今週の一枚
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伊東深水(いとう・しんすい)『秋色(あきいろ)』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/ITO_SHINSUI/A06-1371.html
掛軸は上から下に開きおろしていきます。クルクルと軸先が回りながら、絵が
姿を現すとき、現れ始めた描写で、「あ、これは良い作品に違いない」とわか
る作品があります。本作はそうした作品の一つでしょう。掛軸が「巻物」であ
り、「巻物」の絵物語が右から左へと時間が移り変わっていく構造を持ってい
るのと同様、掛軸にも巻きを開く数秒間の間に起こるドラマがあるというもの
でしょう。
絵をひもといて見えてくるもの。
深く色づいた紅葉が精妙に描かれ、一枚の落ち葉がハラリと舞い降ります。や
わらかい描写の岩と秋草を背景に、くっきり表れるのは日本髪の女。一心に流
れを見つめる女は、つかのまの休息を得たのでしょうか、しゃがんで団扇の動
きを止めています。
しゃがんだ体にそう、着物のさばき方、女の体重のかけ方などのリアリティが
この作品を支えていて、これより前の美人画の描き手に比べて、デッサン力の
精緻な深水の面目躍如というところではないでしょうか。
息を呑む美しさのある作品です。
■伊東深水『秋色』
絹本着色軸装
本紙125.0×35.5 cm 総丈210.0×48.5 cm
落款・印・共箱
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/ITO_SHINSUI/A06-1371.html
前回の一枚でとりあげた、荒井寛方の作品 の、ナゾ解き
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荒井寛方(あらい・かんぽう)『管籟の音(かんらいのね)』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/ARAI_KANPO/A06-1292.html
の「楽器」がナゾ、と書きましたが、本メルマガの読者様からご教示頂きまし
た。この楽器は「箜篌(くご)」といいまして、古代中国から日本に伝わった
ものだそうです。今は中国にも日本にも日常の楽器としては伝わっていない楽
器。
したがって現存作としては貴重な一品が「正倉院」に納められていますが、寛
方の作品の「箜篌」は、正倉院のものに色形がソックリで、おそらくこの正倉
院の箜篌を「復元」して、天平時代の日本の少女に弾かせたものではないでし
ょうか。
近年は下記のような復元楽器コンサートもしばしば開かれているようです。
東京都「奈良・正倉院復元楽器コンサート」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/EVENT/2004/09/21e91100.htm
作品は一点限りです。お問い合わせ・ご用命はお早めにお願い致します。品
切れの際はご容赦くださいませ。
作品は、東京・銀座六丁目、電通通り沿いの、弊社アートオフィスJC画廊で
御覧になれます。また、スタッフ出張により御覧いただくことも出来ますので
ご遠慮なくお申し付け下さい。
<弊社開廊時間>
平日、土曜 10:00-18:00
日曜休廊
http://aojc.co.jp/corp/index.html#map
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〜おんらいんぎゃらりい秋華洞 新入荷作品のご案内〜
荒井孝『香華』/紙本着色・額装
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_g/ARAI_TAKASHI/A06-1242.html
山川秀峰『美人』/絹本着色・軸装
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/YAMAKAWA_SHUHO/A06-1197.html
池田輝方『美人』/絹本着色・軸装 條幅
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/IKEDATERUKATA/A06-1289.html
伊東深水『新造千代春』/紙本水墨
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/ITO_SHINSUI/A06-1245.html
岩崎巴人(いわさきはじん)『漁夫一家湖上』/紙本着色・軸装
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_g/IWASAKI_HAJIN/A06-1297.html
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365日懸賞、再開しました。
しばらく中断しておりました「365日懸賞」ですが、ようやく先日再開しました。
たいへんお待たせいたしました!
http://www.syukado.jp/365/index.html
今回は11月16日にて締め切らせていただきましたが、近日中にまた新たな
賞品をご用意して参加いたしますので、どうぞお楽しみに!あなたに1万円
もしくは美術品が当たるかも!?皆様のご応募をお待ちしています。
※懸賞への参加は、秋華洞トピックスにて告知いたします。
http://www.syukado.jp/
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■■冬カタログ制作中です。
現在、次号(冬カタログ)鋭意製作中です。
完成次第、順次お送りしますので、ご希望の方は請求フォームにてお気軽に
お申し込みくださいませ。(請求フォームはまた秋カタログ対応ですが)
ただし、前回ご請求して頂いた方には、自動的に次号もお送りしますので、再
度の登録は必要ありません。すでに請求経験のある方は、冊数を変更したいと
きなどにお使い下さい。
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(お電話、ファックス、メールでも承ります。下記連絡先をご参照ください)
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「書画・絵画鑑定マニュアル」
毎月先着50名様に無料配布中!
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美術品無料査定・買取致します。
秋華洞 高価買取はこちらです。
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代表取締役 田中自知郎・田中千秋
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秋華洞のご案内
主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。
近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
対応致します。
弊社は平成15年に設立、平成16年に開店致しましたが、50年近く美術業界
で活躍した代表・田中自知郎が長男・田中千秋と共に新たに設立致しました。
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