□■『日本美術そうだったのか通信』Vol.166 花鳥画というもの ■□
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もくじ
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・ご挨拶
・カタログ15 〜花鳥画〜
・ネットで愉しむ秋華洞 〜今週のアップ作品〜
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■□■ ご挨拶 ■□■
小さい秋見つけたと書いたのはつい前号。
しかし、小さい秋はどこかへ吹き飛ばされた様子。
夏再来ってぐらい暑い毎日です。アイスキャンディ(懐かしい響き)
を食べながら歩く外人もちらほらな銀座。(なぜか日本人は銀座でやらない)
お肌の曲がり角をとっくに過ぎた私は、”またも来たな!紫外線”と
再度心を引き締め銀座の街を毎日闊歩しております。
”これ以上曲げまいぃぃ〜”と誓いつつ、戦いの毎日です。
あ、このメルマガ決して化粧品のメルマガではなく美術品のメルマガですので
ちゃんと最後まで読んでくださいね。
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■□■ 花鳥画の魅力 ■□■
お手元ですでにカタログ15をご覧になって下さった方も多いと思いますが、
今回のカタログだけではなく、毎回カタログに1,2点は必ず掲載されるの
が”花鳥画”です。
1,2点と言わず、多数花鳥画を掲載した号もありました。その時は、異な
った画家の花鳥画をお客様が比べて楽しめるように配慮して構成したりした
もんです。(カタログ11:バックナンバー御請求はこちら→
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バックナンバー希望とお知らせくださいませ。)
さてさて、梅に鶯、柳に鷺、松に鶴・・花や鳥を単体で、あるいは組み合わせて
絵にするこの”花鳥画”現代の私たちにとっても、花鳥をそのようにして愛
でるのはごく当り前のこと…。でも、こうした感性、実は日本人独自のもの
だったということ、皆様ご存知でした?
花鳥画のモティーフは花と鳥だけでなく、虫、魚、小動物も含まれますが、
古い時代、欧米では一部の種類の虫や獣は絵や装飾のモティーフとしてあまり
好まれませんでした。しかし、近代以降に日本の花鳥画を見たゴッホや
エミール・ガレなど、外国の芸術家たちがその美しさに魅了され、表現に取
り入れていくという現象がおこります。それがいわゆるジャポニスムやアー
ル・ヌーボーと呼ばれるものです。
この花鳥画、その歴史は非常に古く、はじめ中国(唐時代頃)でおこり、そ
の後、朝鮮や日本に伝わったといわれています。日本では平安時代頃から、
掛軸はもちろん屏風、色紙、扇面など様々な用途で楽しまれてきました。
日本人の花鳥画愛好は、近代になってもその勢いとどまることあらず、例え
ば、今回のカタログ15、作品番号41番の平松礼二筆「池に舞う蝶」に描か
れた、はっとするほど鮮やかなブルーの池、そこに浮かぶ睡蓮と華麗に飛び
交う蝶の美しさ。
□平松礼二 ”池に舞う蝶”
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_g/HIRAMATSU_REIJI/A08-0307.html
あるいは、作品番号9番、絵画ではないけれど、高浜虚子の「光悦寺
ひら時鳥無しとても」という句では、ホトトギスという言葉で夏の苔むした
寺のイメージがさーっと頭に浮かぶでしょう。
□高浜虚子 ”光悦寺”
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kohitsu/TAKAHAMA_KYOSHI/A08-0239.html
こうした作品を見ると改めて、季節や身近な動植物を愛でる日本人作家の繊
細で豊かな造形感覚をうかがい知れます。
季節感を巧みに織り込みながら花鳥風月を謳歌する、日本人ならではの楽し
み方が花鳥画だ!と言いきっちゃいましょうかね。
忙しい毎日ですが、ホッと一息。
現代に生きる私達も花鳥画に親しみながら、花鳥風月を謳歌する心を持ち続
けたいものです。
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■□■ネットで愉しむ秋華洞 〜今週のアップ〜■□■
□ 大矢十四彦 「春香」
背景にぼんやりと輝くのは、湿り気のある大気におおわれて柔らかくかすん
で見えるのはおぼろ月!?
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_g/OYA_TOSHIHIKO/A08-0293.html
□ 葛西四雄「冬の岬」
北国漁村に真正面から向い合った画家の姿勢が伝わってくる一品です。
分厚いマチエールに動きのある筆捌きがかっちょい〜!
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/yo_b/KASAI_YOTSUO/A08-0219.html
□ 吉田博 「虎襲鶴図」
虎と鶴という組み合わせは大変稀で、虎は家内安全の守り神、鶴は長寿を表している
お祝いのプレゼントにいかがでしょ。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/yo_b/YOSHIDA_HIROSHI/A08-0266.html
□ 狩野栄信(伊川院)「六歌仙」
左右に草木、中央に人物を画くという三幅対の典型的組み合わせですが、一
人の人物ではなく六歌仙を一幅で画いてしまうケースは大変珍しいんですよ。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/KANO_NAGANOBU/A07-0662.html
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■□■ 東美アートフェア ■□■
東京美術倶楽部主催、”東美アートフェア”が
10月17日(金)〜19日(日)に開催されます。
昨年東京美術倶楽部の正式メンバーとなった秋華洞は
東美アートフェア初参加となります。
展示内容は・・・現在頭をむむむぅと悩ませ思案中・・。
今から予定に花丸をつけて、お楽しみにしていてください。
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■□■ご感想をお待ちしております!■□■
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秋華洞メルマガ編集担当、桑田郁子、塙萌衣がお送りいたしました。
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近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
対応致します。
弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。
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