□■『日本美術そうだったのか通信』Vol.188 キャンバスに見る日本の原風景■□
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作家のエピソード、美術業界裏話など、日本美術をより楽しむための情報を
お届けします。秋華洞提供。
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もくじ
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・ご挨拶
・失われゆく日本の風景を描き続けた洋画家-向井潤吉-
・イベントのお知らせ-ロイヤルパークホテルと銀座の画廊巡り-
・ネットで愉しむ秋華洞 ~新着作品~
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■□■ご挨拶□■□■□■□■□■□■
つい数日前までは蝉の声がうるさいまでに響いていたのに、ふと気づけば宵闇
の中に秋の虫の気配を感じるようになりました。今年の夏は集中豪雨に地震など、
あまり心おどらないニュースが多かったように思いますが、皆様よい夏の思い出
はできましたでしょうか?政治も含め、なにかと不安要素の多い今日この頃です
が、こんな時こそ芸術に触れて心を平静豊かに保ちたいものです。
さて、今回のメルマガでは銀座にある6つの画廊とホテルの共同企画のお知らせ
や、古美術に関する豆知識など、バラエティ豊かな情報をお届けいたします。ぜ
ひ最後までお付き合いください!
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□■□ 失われゆく日本の風景を描き続けた洋画家-向井潤吉- ■□■□■□
車の排気ガスとアスファルトの照り返しにウンザリしながら街を歩き、高層ビ
ルに吸い込まれていく人々の背中を見ながらふと思う、「あぁ田舎に帰りたい」。
今やかやぶき屋根の古民家が立ち並ぶ風景は稀少となってしまいましたが、そん
な景色が当たり前に世間にあふれていた時代から、日本の原風景に魅力を見いだ
し精力的に描き続けた画家がいました。今回はカタログ20号の中から作品番号42
番、向井潤吉「叢林杏花」をご紹介。
向井潤吉は明治34年(1901年)に京都で生まれました。京都市美術工芸学校を中
退後、関西美術院に入り「少女」「鷹匠図」などで有名な洋画家・伊藤快彦から
指導を受けています。大正9年に上京すると川端画学校に通い、同年には第七回
二科展で初入選を果たしました。
京都に戻り、関西美術院幹事となった向井は、昭和2年にパリへと渡りヨーロッ
パ各地を巡遊しています。約5年にも及ぶ海外生活の中、彼は古典絵画の研究を
積む一方でさまざまな作風に挑戦し、帰国後の昭和9年に画風を写実主義へと定
めました。
戦中は戦争記録画を制作し、昭和奨励賞を受賞した向井ですが、彼がその本領を
発揮するようになるのは戦後のこと。昭和20年に発表した「雨」を皮切りに、数
々の民家作品を手がけていきます。高度成長期を迎えた日本において、急速に失
われゆく日本の原風景をキャンバスに焼き付けるかのごとく、向井は日本各地を
訪ね歩きながら民家を描き続けました。従軍画家を経験した彼の目に映った日本
の景色は、優しく、暖かく、ひたむきで少し切なく、見る者の胸に迫ってきます。
今回カタログに掲載している「叢林杏花」は、自由奔放に生え広がる草木の中か
ら、ひょっこりとかやぶきの屋根をのぞかせている民家を描いた一作。まさに
「自然と一体化している」という表現がふさわしい、民家の味わい深いたたずま
いに心がホッとなごみます。
カタログ会員申込み または 今号のみ請求の窓口は↓まで。
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■□■イベントのお知らせ-ロイヤルパークホテルと銀座の画廊巡り-■□■
メルマガを読んでくださっている皆様に、ここで素敵なイベントのお知らせで
す。「美術品には興味があるけれど、銀座の画廊ってちょっととっつきにくい…」、
そんな印象を持たれている方は案外多いのではないでしょうか?
秋華洞スタッフ一同もまた、もっと気軽に皆様とふれあえる機会があればと常々
感じておりました。そしてこのたび、そんな想いを共にする銀座の6つの画廊が、
日本橋にあるロイヤルパークホテルさんと共同でとっておきの企画を実現いたし
ました。その名も「ロイヤルパークホテルと銀座の画廊巡り」!
9月8日を皮切りに毎月第2火曜日、全13回のシリーズでは、6つの画廊が交代で
登場して銀座画廊の魅力を皆様にお届けいたします。直近の予定としては10月13
日に銀座柳画廊さん、11月10日には我ら秋華洞が登場予定です。詳細は以下
の通り。
日時:毎月第2火曜日
時間:13:00~15:00頃
場所:ロイヤルパークホテル内 フレンチレストラン「パラッツォ」
料金:お一人様 \10,500 (税抜価格 \10,000)
…当日はホテル特製のランチコースをお楽しみいただきます
※日程は変更になる場合がございます。詳しくはホテル又は弊社までお問い合わ
せください
ロイヤルパークホテル
〒103-8520 東京都中央区日本橋蛎殻町2丁目1番1号
【お問合せ・ご予約】
Phone:03-3667-1111 パラッツオ(内線 3731)
詳細URL:http://www.rph.co.jp/restaurants/res00100/001638.html
参加画廊:秋華洞 http://www.syukado.jp/
銀座柳画廊 http://www.yanagi.com/
泰明画廊 http://www.taimei-g.com/
Galerie Tamenaga http://www.tamenaga.com/1000.html
日動画廊 http://www.nichido-garo.co.jp/
広田美術 http://www.hirota-b.co.jp/
絵画や掛軸を愛でながら味わうホテルのスペシャルランチコースは格別ですよ。
ご興味のある方はお気軽に弊社までお問い合わせください。お待ちしております!
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■□■ネットで愉しむ秋華洞 ~新着作品~■□■□■□■□■□■
□ 武者小路実篤 『君は君』
「君は君、我は我也。されど仲よき」。素直な言葉が心に染みます。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A09-0168.html
□ 難波田龍起 『無題(青)』
青の濃淡にただ心を無にして酔いしれるべし。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/yo/A09-0210.html
もっと見たいかたはこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://www.syukado.jp(日本語)
http://www.japanese-finearts.com/(English)
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■□■ご感想をお待ちしております!■□■
最後までお読みいただきありがとうございました。
秋華洞新人メルマガ編集担当、林久美子がお送りいたしました。
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発行 株式会社 秋華洞
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東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル7F
代表取締役 田中自知郎・田中千秋
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秋華洞のご案内
主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。
近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
対応致します。
弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。
(代表プロフィールは↓)
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