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□■□■ 「日本美術そうだったのか通信」
□□■□ –新米画商の今日もよろめ記– Vol. 2
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発行 有限会社アートオフィスJC
http://k.c.cbz.jp/t/h4vn/si0f7tisjpkrt60h
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今日の一枚
□川合玉堂「連翹狗子」
http://k.c.cbz.jp/t/h4vn/si0f7uisjpkrt60h
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□(1)「真贋」について その1
□(2)今日の一枚
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■□■□ (1)「真贋」について その1
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こんばんわ、Nameさん。
アートオフィスJC 田中千秋です。
白崎秀雄という人の書いた「真贋」を読みました。
(注:昭和40年発行。絶版ですので古書店でしか手に入りません)
名著です。
この本の愁眉は、「真」とは何か、「贋」とは何か、という本質
に迫ろうとしているところです。
美術品の「真贋」は週刊誌等マスコミを騒がすの格好の「ネタ」
でもありますが、ごく皮相的なレベルで論じられる時、無意識の前
提になっているのが、
1.「贋作」=悪である。
2.贋作と真作は、はっきり白黒がつく筈である。
という事だと思います。
が、実態はそんなに単純ではありません。ここで白崎は大胆かつ
平明なひとつの結論を提示します。
「美術品には、客観的な実在としての本来の贋作というものは存在
しない。」
・・・では、私たちが普段「贋物」「本物」と称しているのはどう
いう文脈で言っているのか、豊富な例(10の贋物事件)を挙げて
非常に詳しくレポートしています。その中には白崎自身が告発した
ものもありますが、総じて、単純な断罪的態度を棄てて、冷静に実
態を分析しようと努めています。
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さて、私どもは学者ではなく、流通にかかわるものですので、
「本質」の議論に関わる上記の書籍その他の資料も念頭に置きつつ
も、範囲をややせばめて、「流通」的な意味での「真贋」というこ
とについて折に触れ、ご案内していこうと考えております。
査定や真贋についての弊社の見解としては、私の隣で田中自知
郎が「絵画・書画鑑定マニュアル」を暇を見つけては執筆中ですが、
それとは別に、本メルマガの記事として、私が知っている範囲、考
えた範囲において書いていきたいと思います。
ただし、お断りしておきますが(言い訳。。)、私自身は経験も
浅く、個別の真贋に関わるセンス、は全く未熟な者です。私がお伝
えできるのはごく基本的な範囲の事でありますし、勿論、絶対的な
事でもありません。そんなものかな、程度にお読み下さいね。
(つづく。)
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■□■□ (2)今日の一枚
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今日の一枚 「川合玉堂『連翹狗子』」
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川合玉堂は、美術愛好家で知らぬ人のいない作家であって、8月
の「美の巨人たち(TV東京)」で紹介された
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/frame/frame2.htm
ように、「鵜飼」で有名です。
参考1:作家紹介(弊社サイト)
http://k.c.cbz.jp/t/h4vn/si0f7xisjpkrt60h
参考2:オールアバウトジャパン:収蔵先などがわかります
http://allabout.co.jp/entertainment/japanesepaint/closeup/CU20011127D/
さて、玉堂芸術の特徴のひとつは、東西双方の遺伝子を持っている
ことではないでしょうか。
京都四条派、すなわち円山応挙の流れを汲む幸野楳嶺に師事した
後、東京の橋本雅邦(狩野派)の筆致に惚れ、その門下に入り、東
西双方の筆法を自身の中で調和させます。
そのうえでのやわらかな自然美を表現し、非常に高い評価を今日
に至るまで受けています。
さて、今日ご紹介する掛け物は、見た瞬間、「あ、応挙?」と思
うような一品です。円山応挙ばりのカワユイ犬が、花木と戯れる図
ですが、これは、あきらかに円山四条派の訓練をふまえた作品とい
っていいでしょう。
※円山応挙について
JCコラムの2004.2.20付け
http://k.c.cbz.jp/t/h4vn/si0f7zisjpkrt60h
Googleで検索
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&q=%E5%86%86%E5%B1%B1%E5%BF%9C%E6%8C%99
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川合玉堂『連翹狗子』
紙本・着色 軸装
本紙(cm) 122x43 総丈 197x55
落款・印・共箱(二重箱)・玉堂美術館登録有り
(既に販売済。参考品。)
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その他の玉堂作品(弊社販売品)
●川合玉堂『跳躍』
http://k.c.cbz.jp/t/h4vn/si0f71isjqkrt60h
●川合玉堂「喬松飛瀑」
http://k.c.cbz.jp/t/h4vn/si0f72isjqkrt60h
●その他、安価な玉堂の木版画もございます。(Web未掲載)
★★おまけニュース
明日火曜日放送の「なんでも鑑定団」に、私の従兄弟が出演するそうです。
もし興味があれば、見てやって下さい。。。
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「おんらいんぎゃらりい秋華洞」10月回廊予定で準備中!
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