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日本美術のホットニュース、業界裏話など、日本美術をより楽しむための情報を
お届けします。株式会社秋華洞提供。
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■今週の「そうだったのか!」━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
40号カタログ発刊と、原三渓の双子の片割れ発見!?
★お待たせしました!カタログ40「夏」号が発刊されました!!★
78ページのボリュームで、手に取るといつもより「分厚いっ!」一冊です。
今頃皆様のお手元には届いているころでしょうか?
皆様に素敵なアートとの出会いがありますように。
★まだカタログをお試しでない方、お問い合わせは
https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/mpmailec/form.cgi
E-mailはこちら info@syukado.jp
あるいは03?3569?3620まで、お電話下さい!
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◆◆原三渓の双子の片割れ発見◆◆
さて、タイトルの原三渓の双子の片割れとは…実は、
40号No.28に掲載されております、原三渓作品《佐倉義人舊宅之図》のこと。
明治・大正・昭和の前半期にかけて生糸貿易で財を成した実業家。
そして、古美術と近代日本美術のコレクターであり、新進画家のパトロン。
さらに自らも絵筆をとる文人で茶人…として知られる原三渓。
彼が訪れた千葉県佐倉市の町で、宗吾様の愛称で親しまれる江戸時代の義人
佐倉惣五郎(本来の姓は木内)の邸宅を描かいたこの一幅。
実は箱書きをよく読むと…
箱表にはタイトル「佐倉義人舊宅之図」と。
箱裏には「此図作二葉一贈野村氏一則是也
呈中村賢契 三渓誌(印)」とあります。
その意味は「同じ題材で2点作る。1点は野村氏に贈る。もう一方はこれ。
中村氏に贈る」とのこと。
(※ 野村氏は実業家、洋三氏だと思われます)
(※ 中村氏は三渓とともに佐倉邸を旅した房次郎氏。)
ということは…カタログ掲載の作品とは別に
野村氏に送られた片割れの《佐倉義人舊宅之図》があるはず…。
それは何処に…?とスタッフは思っていたのです、が、灯台下暗し!
先日なんと、横浜の三渓園に収められていることがわかりました!
お互いに作品の経緯が分かったスッキリの瞬間でした。
※収蔵品について丁寧にお教えくださった三溪園の学芸員さんにこの場を
借りてお礼申し上げます。
カタログを作っているとこんな発見や出会いがあるんですね。
歴史ある土地への旅を愛したという原三渓。
さらりと描かれた雪深い宗吾の家屋と、縁の物語。
三渓の才が偲ばれる一幅をぜひお楽しみください。
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●「佐倉惣五郎物語」とは?●
ところで、佐倉惣五郎とは…
江戸時代前期の佐倉藩領(千葉県成田市)の名主。藩主・堀田氏(堀田正信)
の苛政を、藩や幕府老中達に訴えたが聞き入れられなかったため、四代将軍
徳川家綱に直訴します。
その行いで藩主の苛政は収められたのですが、堀田氏の恨みか惣五郎一家は死罪。
その後惣五郎は堀田氏に祟るようになり、堀田氏は改易となった、と言うお話。
江戸時代中期以降、この滅私の善談は『地蔵堂通夜物語』や『東山桜荘子』
『佐倉義民傳』『堀田家騒動記』『惣五摘趣物語』などの物語や芝居に取り上げられ、
惣五郎は義民として知られるようになりました。
(でも、資料上では惣五郎が一揆や直訴を行ったという記録はないのだそうです。
また、堀田正信は不祥事から佐倉藩を改易されたようですが、それは松平信綱と対立した
ためとも言われ、惣五郎事件のための失脚かは不明とのこと。
それに、惣五郎の祟りも正信だけにだったのか、他一族にまでは及ばず、
堀田氏は明治期にいたるまで歴史の表舞台で活躍していたようです。
堀田氏濡れ衣の可能性もあるかもしれないですね…。)
詳しくは、↓こちらもどうぞ。
・佐倉市の国立歴史民俗博物館から「佐倉惣五郎伝説」
http://www.rekihaku.ac.jp/about/books/1.html
(http://www.rekihaku.ac.jp/index.html)
・成田市の東勝寺 は宗吾霊堂として知られています。
http://www17.ocn.ne.jp/~sougorei/
・成田市観光協会オフィシャルサイト「宗吾霊堂周辺を巡る ?義民ロード?」
http://www.nrtk.jp/news/narita_walking/index3.html
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◆◆「佐倉惣五郎」『地蔵堂通夜物語』『東山桜荘子』関連の浮世絵ご紹介◆◆
浄瑠璃に、歌舞伎に、大人気の佐倉惣五郎の物語。
秋華洞では浮世絵をご紹介いたします。
・初演の歌舞伎『東山桜荘子』を描いた一枚。
国芳「浅倉当吾亡霊 織越大領政知」
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-89-165/Kuniyoshi/The-Ghost-of-Asakura-Togo-and-Orikoshi-Tairyo-Masatomo
・木曽街道の宿場の名になぞらえて。
国芳「木曽街道六十九次之内 細久手 堀越大領」
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-89-170-02/Kuniyoshi/Sixty-nine-Stations-of-Kiso-Kaido–Hosokute
・宗吾、妻子と涙の別れ。
芳年「佐倉宗吾之話」
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-87-369/Yoshitoshi/The-Tale-of-Sakura-Sogo
梅雨の合間を狙って、原三渓氏ゆかりの横浜の海辺や、
今なお木内氏が守り受け継ぐ宗吾旧宅。江戸の義人ゆかりの千葉の佐倉市の町並みを
ぶらりと歩いてみるのも素敵ですね。
編集スタッフは40号カタログを手に、三溪園で片割れに会いに行きたいです。
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★更新情報★
・銀座の画廊で働く社長ブログ
…責め絵の「伊藤晴雨」
http://www.aojc.co.jp/blog/2014/06/post-275.html
http://www.aojc.co.jp/blog/
・伊藤晴雨作品をお探しでしたら、こちらへ↓
http://jp.japanese-finearts.com/item/search.php?tagnm=%88%C9%93%8C%90%B0%89J
・浮世絵サイト…新着情報
芳虎 「新島原夜桜の図」
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-89-203/Yoshitora/Cherries-at-Night-at-New-Shimabara
川瀬巴水 「ゆく春」
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-89-197-08/Kawase-Hasui/Departing-Spring
↓こちらは春画です。お好きな方だけ御覧ください。↓
英泉 「春情指人形(上・中・下3冊)」
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-89-212/Eisen-/Shunjo-Yubi-Ningyo
その他(サイト左上のNew Arrival!より新入荷情報をご覧いただけます)
http://jp.japanese-finearts.com/
・おんらいんぎゃらりい…新着情報
大橋翠石 「猪群」…圧倒!怒涛!猪突猛進!
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/OHASHI_SUISEKI/A2-88-597.html
石崎光瑶 「影涼」…バッタが隠れています。どこだか分かりますか?
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/ISHIZAKI_KOYO/A2-88-567.html
森田茂 「黒川能」…幽玄の世界に圧倒されます
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/yo_b/MORITA_SHIGERU/A2-88-637.html
(サイト中央のNew Arrival!より新入荷情報をご覧いただけます)
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