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日本美術のホットニュース、業界裏話など、日本美術をより楽しむための情報を
お届けします。株式会社秋華洞提供。
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■今週の「そうだったのか!」━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
いよいよ本日から、
きゃらりい秋華洞にて、新春企画『キモノ美人』が始まりました。
今回の展覧会は、キモノが個性的な秋華洞の浮世絵を中心に、
和装小物を扱う「銀座かなめ屋」、呉服屋の「銀座いせよし」が解説、展示で参加する
銀座の3店のコラボ企画です。
ギャラリーには古い貴重な和装小物の展示もございます。
新春は銀座で着物文化をお楽しみください。
■会期:2017年1月20日(金)~1月27日(金)
会期中無休・入場無料!
■場所:ぎゃらりい秋華洞
■時間:10:00~18:00(平日) 11:00~18:00(日・祝)
★展示販売いたします。
秋華洞HPでの詳細はこちら↓↓
http://syukado.jp/feature/2017/01/kimonobijin.html
「銀座かなめ屋」のHPはこちら↓↓
http://www.kanameya.co.jp
「銀座いせよし」のHPはこちら↓↓
http://www.iseyoshi.com
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浮世絵に登場する美人たちは実に様々な着物に身を包んでいます。
片や、カラフルで絢爛豪華な重ね着が圧巻の太夫や遊女といった傾国の美女達。
片や、細かく施された文様が小気味よく決まった市井の美人達。
美人をより美しく魅力的にみせる装飾の妙には感じ入ってしまいます。
それに、着物や小物から当時の流行りや、文化を知ることができるのもいいですね。
色、柄、形、文様、それぞれに江戸の「粋」と「遊び心」が満ちていますが、
「文様」といえば、一見なにやらわからぬ模様の意味や、なぞらえを読み解く
ことも着物の楽しみ方の一つです。それはもちろん、江戸市民も同じこと。
「見立て」など連想ごとや「洒落」が大好きだった江戸っ子にとっても、
着物や和装小物の「読み解き」は粋な遊びだったのでしょう。
『キモノ美人』では、そんなキモノの楽しみを秋華洞だけでなく、
和装の専門家である「銀座かなめ屋」と「銀座いせよし」に着物や装飾の
解説をして頂いています。
会場の作品にはそれぞれ解説文がついていますので、お楽しみ!
例えばこちら↓↓ 三代豊国(国貞)《美人画》から。
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-89-167/Toyokuni-III-(Kunisada)/Beauty
「赤地市松にかまわぬ」。着物は「蝙蝠」の型染め。帯は縞に菱格子。半幅帯でしょうか。
手拭いは「瓢箪手」。といった文様づくし。
かまわぬ…は、「鎌」と「輪」と「ぬ」とを組み合わせた判じ絵の模様。
(判じ絵とは江戸時代に流行った絵を見て考える洒落を聞かせた「なぞなぞ」)
七代目市川團十郎(1971-1859)が「累 (かさね)」の与右衛門の
衣装に用いて、当時の庶民の間で大流行したと言われています。
「構わぬ、物事にこだわらぬ」というところが、豪快で男らしかったという
七代目團十郎のイメージとピッタリだったんでしょうね。
蝙蝠…は、中国では「蝠」と「福」が同音のため富貴の象徴とされています。
また、「蝙」の字は「変」と音を同じくすることから、「蝙蝠」=「変福」と
いうわけです。「福に変わる」とは、なんとも縁起のいいモチーフです。
こちらも七代目の團十郎が舞台衣装などではやらせたと言われていて、
市川家では家の印の一つとなっています。
実際に七代目が使った蝙蝠のデザインの煙草入れも残っています。
この浮世絵の蝙蝠、大変かわいらしいのですが、よく見るとどうも歌舞伎の型を
しているようです。実は「暫」に扮した一匹が居るのですが、
おわかりになりますでしょうか??
さらに瓢箪…は、種が多く、子孫繁栄の意味があります。こちらも七代目が
流行らせた柄です。
瓢箪では他にも6つ組合わせて「六瓢」=「無病」とする柄も人気だったようです。
さて、この浮世絵美人、いずれの柄も團十郎ゆかり。かなりの成田屋びいきのようです。
(解説:いせよし、秋華洞)
といった着物の読み解き。いかがだったでしょうか。
隠されたメッセージを知ると、ますます和装が愛おしくなりますね。
着物や、小物をあつらえるときの参考にされるのも素敵です。
新春の艶やかな企画へ、是非足をお運びくださいませ。
お待ちしております。
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